オリンピック開会式をドタキャンされたアフリカ人アーティストの件

事件のことを知らない人はまず記事をご覧頂きたい

https://globe.asahi.com/article/14401789

組織委員会と当人の意見は食い違っているようだが本人の話によればキャンセルの原因は
「開会式の内容を確認した大会組織委側が、『なぜここにアフリカ人が?となる。そしたら他の国籍も入れないといけないという話になる』と指摘した。そしてラティールさんらセネガル人2人の出演をキャンセルするよう求めてきた」
と述べている

この話を聞いた時、とても他人事には思えなかった
ジャズというアメリカ発祥の音楽を、日本人が日本で活動する場合、上記と同様の課題が常に存在している

これを理解するのに良い動画があるので紹介しておく

この映画が公開されたのが1968年
結局この課題は全く改善されていないということである

どんなに多くの時間を費やし、努力を重ねても、「見た目」という要素で覆されてしまう

短絡的な解決策としてそのような要素を用いることは、日本の芸術文化界、強いては日本社会全体が抱えている問題の本質的な解決に決してならない

競争から抜け出す為に(2)

アメリカで以前、sofar musicという企業が音楽家を搾取していた問題が浮上した時に偉大なDrummer、Antonio Sanchezが仰っていた言葉

MUSICIANS: You work hard on your craft like any other professional.(他の分野同様、音楽家も自分の作品に対し努力をしている)

You invest hundreds of hours on your instrument, yet it’s very easy to feel worthless if you consider your resumé to be unimpressive.
(何百という時間練習してきても、自分のキャリアがあまり目立つものでなければ自分の存在価値を感じないことはよくあることだ)

There are a lot of “musician friendly” people and businesses out there that will always try to make you feel like they’re doing you a favor by letting you perform.
(世の中には音楽家の事情を理解し、あなたにあなたが望むような演奏機会を与えてくれる人々や企業は多く存在する)

We all have to pay our dues when we’re coming up on the scene but a very important thing we all need is the ability to know when we’re being abused.
(我々が世の中に出る時、もちろん乗り越えていかなくてはいけない壁も存在する。しかし重要なことは我々が搾取されているときに、それに気が付く能力である)

When you sell yourself short you’re not only hurting yourself, but you’re hurting the whole industry by lowering the bar for the way musician’s worth is perceived.
(あなたが自身をそれに見合わない価値で売ってしまう時、それは自信を傷つけるだけではなく、業界全体の基準を下げ、価値に傷をつけてしまう)

This only perpetuates the perception that music should be nothing short of free; either when performing it or when consuming it online.(これは音楽がオンラインで消費されたり、生演奏の場合など、それが無料で当たり前という考え方を人々に永久的に植え付けてしまう)

Be smart. Know your worth.
(学べ。自分の価値を知るべきだ)

Remember that one of the most important words you’ll ever use in the music industry is NO.
(音楽業界において、あなたが使う最も重要な言葉。それは”NO”である)

Thank You Great Antonio Sanchez

Practice

毎日作曲をしている

学生時代もやっていたことだが、いつの間にかやめてしまった

あの当時はアメリカに移住したばかりで、すべてがフレッシュであり、音楽大学という素晴らしい環境にも恵まれ、常に刺激があり、アイディアが溢れていた
自身の音楽的発展を確実に感じていた

そして2021年。コロナの影響もあり、状況はお世辞でも良いとはいえない。正直ニューヨークでの活動を経験した後では、外界からあれほど刺激を受ける場所は他に存在しないと思う。(良い意味でも悪い意味でも)
幸いインターネットのお陰で情報はいつでもどこでも入手出来る。しかし実際それを、自分の体をもって経験することは出来ない

また、年齢・経験を重ねてきたせいか、新鮮味を感じることが少なくなってきた。以前では知らない文化や音楽が多く、それらを新鮮味をもって経験することが出来た。今はそれが比較的減ってきた

ジャズを演奏する際、最も大切なことの一つに、新鮮味を感じるということがあると思う。新鮮に感じるからこそ、刺激を受け、そこから更なる発想が浮かぶ。演奏する前から飽きてしまっていては、そこから何も生まれない


スタンダードは良いものだ、という人がいる

当たり前だ。しかしその本人が本当にその意味を理解して言っているのか、怪しい場合が多々ある

残念なことだが、日本のジャズファンの中にはスタンダード曲が好きで、そのような演奏を現代の演奏家に求める人も少なくないと聞く。「現代の曲は難しい、理解できない」そのように言うだろう

そういった意見に従い、ただ他人が求めることを演奏することでしか、現代のジャズミュージシャンは生き残っていけないのだろうか

キースジャレットはスタンダードトリオを始める前は、さんざんオリジナル曲を演奏していた


人は年齢を重ねると新しい音楽を受け入れられなくなり、自分がまだ若かった頃に聞いていたものしか受け入れられなくなるらしい

なぜ年を取ると新しい音楽を受け入れられなくなるのか? – GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20190930-old-people-new-music/

そうなる前に、自分オリジナルのリアルブックを作り上げたいと思う

Thelonious Monk が我々に遺したもの

所謂モダンジャズ(ビバップ)が世に誕生して70年以上経った今でさえ、愛され続け、研究対象となっているThelonious Monk

昨年は素晴らしい未発表音源も発掘された


私も多分に漏れず彼の音楽のファンであり、好んで彼の曲をライブ等で演奏している。最近改めて彼の曲を自分で採譜し、分析したところいくつかのことに気づかされた

世の中には長年演奏され続けてきたジャズスタンダードと呼ばれる曲が存在する。なぜ、それらの曲が長年演奏されてきたのか?その理由はいくつか考えられるが、その一つに、美しいメロディーを持ち、比較的シンプルな構造で出来上がっている、ということが考えられると思う

少人数での演奏されるモダンジャズにおいて、元々の曲の様々な要素が簡略化され、または、意識的に除かれていった。
様々な加工が加えられても、その美しさを失わない曲達、それが何十年も演奏され続けてきた理由の一つだと思う


さて、改めてモンクのオリジナル曲をそういった観点から観察すると、彼の曲がいかにシンプルに出来上がっているかに驚かされる。
構造(コードチェンジとフォーム)は別のスタンダード曲やブルースフォームなどを用いている場合もあるし、全くのオリジナルの場合もあるが、往々にしてその録音の響きとは裏腹にとてもシンプルである

そのシンプルな構造に対してメロディーはこれでもか!というくらいギリギリのハーモニーやリズムで構成されている。しかしそれらは決して滅茶苦茶なものではなく、しっかりと構成されており、美しいものに仕上がっている


現代では様々な教本・曲集・コピー譜が世の中に出回っている。欲しい譜面があったらインターネットで検索すれば恐らくどんな曲でも手に入る世の中だ

以前は「自分でトランスクライブしなさい!」と言っていた偉大なミュージシャンたちでさえ、自分たちの演奏のトランスクリプションを販売する始末で、彼らでさえそうせざる負えない時代なのかと思うとますますジャズ界の未来は迷走してしまうのではないかと思ってしまう

しかし、今回自ら改めて採譜し分析したことによって、多くを学ぶことが出来た。
テクノロジーを利用し、効率化していくことも大切だが、省いてはいけないプロセスもあるということを、今回改めて感じた

ずっと言われ続けていることだが、実際にやる人は少ないのかもしれない

なぜ生きるかを知っているもの者は、どのように生きることにも耐えうる

ニーチェ

コロナによって生活が一変し、芸術を生業にする者にとっては過去に例を見ないほどの不遇の時代が到来し、一年以上が過ぎた

ようやくワクチン接種の目途が立ち始め、そんな不遇の時代にも終わりが見えてきた。しかし、一年以上自粛生活を続けていた人々が以前のように夜な夜な、ライブミュージックに足を運ぶようになるにはまだ暫く時間がかかるように思える。

ジャズ界は、コロナ以前から斜陽産業であることは問題になっていたが、それに終止符を打つような形でコロナが襲ってきた
当初、多くのジャズクラブが閉店してしまうのではないかと心配する噂もあったが、予想以上にどのクラブオーナーも工夫を凝らし、耐えたようだ(補助金等)

しかし、この過去に例がないほどの不遇の時代、私にとってはとても良い経験であった
それは簡単に一言にまとめると

「なぜ音楽(ジャズ)を演奏しているのか?」

という問いの答えを充分に考えることが出来たからである

これはもし私が、こんな不遇の時代でさえ、以前と変わらず仕事(演奏機会)に恵まれ続けていたら。ただ漫然と、不平不満を抱えながらも我慢し、現状維持を続けていたら絶対にこの時間は得られなかったと確信している

半ば強制的ではあったが、人との接触が絶たれ、音楽の現場とも離れ、SNS等からも適度な距離を保つことでようやく、この問いにじっくりと向き合うことが出来た

完全な答えが出た訳ではないが、現時点での私なりの答えのようなものを見つけ出すことは出来た。それにより、以前は気になっていた多くのものが、左程気にならなくなった


最近、練習会を始めた

今日では形骸化してしまったジャムセッションの本来の形、様々な曲やアイディアを持ち寄り、研究・実践する場
現状に違和感を感じ、それを打開する意思があるミュージシャンが集まっている

継続し、何か新しいものが作り出せることを期待している

競争から抜け出す為に(その1)

とある人のインタビュー(アメリカ人)を読んでいると「昨今のミュージシャンは昔に比べ競争し過ぎているようなところがある」と述べていた。
また、老人が若者に対して言う意味のない苦言かと思ったが、どうも気になったので考察してみる。

本来当たり前だがジャズに限らず、音楽・芸術においては競争は必要ない。それぞれが個性を磨き、発揮し、作品を発表すれば良いだけ。もちろんライバルは励みになるが、競争になっては問題だ

では昨今ジャズ界では何故競争が激化してしまったのか?
理由を考えてみる

・ジャズという音楽自体の人気低下(リスナーの減少)
・ミュージシャン人口の増加
・ジャズクラブ等の経営低迷により、充分な予算を音楽に確保できず、ミュージシャンの人気に頼るようなった(チャージバック)
・SNSにより、更にその人気差が可視化・増長された
・大学でジャズを学ぶことが一般化し、ジャズ教育が更に画一化され、それに沿って評価されるようになった(スクールカースト)

こんなところだろうか。

ではどうすればいいのか?とある本には

「芸術家であるというのは、計算しないで、数えないで、木のように成熟するということです。木は樹液を無理に押し出しません。春の嵐の中で平然として、夏は来ないのではないか、と不安に思ったりしないで立っています。しかし、夏は必ず来ます。あたかも目の前には永遠があるかの如く、静かにゆったり構えている忍耐強い人のところには」

「知識の量を誇ったり、きらびやかな概念語で(理解)を展開しても、少なくとも芸術想像に関しては何ら積極的意味を持たない。芸術家にとって必要なのは、作品を産み出すことであり、それを可能にする想像母体を成熟されることのみである。そしてそれは沈黙のなかでしか行われない」
とあった

結局本人にとって一番大切なことは何なのかを考え、そこに邁進する。他人は他人であり、競争せず、自分自身が貢献感を感じれば良いということになる。

そんな簡単に理解し、そのように行動できれば、誰も苦労せず、自殺も激減するだろう。更に考えていきたいと思う
続く

オンラインサロン開設

この度オンラインサロンを開設致しました

主な目的としては、普段から私の音楽活動を応援して下さっている方々やYouTubeの動画を視聴して頂いている方々の交流の場を設け、コミュニティを作っていけたらと思っています

月額費、会費等は一切ありません
以下のリンクから参加頂けます

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興味がありましたら、是非ご参加下さい

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注目記事

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2021-February

2-1(Mon) Youtube配信Live

2-8(Mon) YouTube配信Live

2-10(Wed) @壱岐坂Boncourage (http://www.bon-courage.tokyo/)
13時~(お昼のライブとなります)

2-15(Mon) YouTube配信Live

2-22(Mon) YouTube配信Live

2-28(Sun) @銀座attic (https://twitter.com/AtticGinza)
Solo Piano,17:30~
Table Charge 2000円 + Music Charge 投げ銭

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John Coltrane

非常に興味深いドキュメンタリーが公開されました

サンフランシスコに未だ現存する、ジョンコルトレーンを聖人として祀っている教会についてです

日本語字幕は無く、英語のみになってしまうので理解できる方は限られてしまうのが非常に残念です

Love Supremeを聖書とし、毎月第一日曜日にすべての明かりを消して、皆であのアルバムを聞いているそうです

夫婦でこの教会をはじめ、なぜコルトレーンを崇めるようになったのか、ジョンの死後アリス・コルトレーンとの話など20分ほどの内容ですが驚愕の内容です

いつか行ってみたいですね